持続硬膜麻酔と硬膜外ブロック

硬膜外麻酔は大きく二つに分かれます。いずれも頚部から腰部にかけての痛みをとるために適用されますが、通常硬膜外麻酔というと持続硬膜外麻酔をさします。

持続硬膜外麻酔は、硬膜外腔とよばれる硬膜と黄靭帯の間にある空隙にTuohy針を使用してカテーテルを挿入し、持続的に麻酔薬を投与して鎮痛を行います。この硬膜外腔に針先をうまく挿入したかを確認するのは、ベテランのドクターでは手先の感覚で分かるようですが通常はLORシリンジという特別な注射筒をつかいます(Loss Of Resistance:抵抗消失法)。

硬膜外ブロックはペインクリニックで主に適用される鎮痛手技で、硬膜外腔に局所麻酔薬を投入して痛みを抑える為につかわれます。主な用途は重度の腰痛や手術後の疼痛除去などですが、持続硬膜外麻酔と比べ一回の注射であることが大きな違いです。

カテーテルを挿入しないため、持続硬膜外麻酔用より口径が細い20~22Gを使用します。