用法:硬膜外麻酔の適用

硬膜外麻酔は局所麻酔法の一種で1987年に昭和天皇の開腹手術に用いられてから日本で広く認知されるようになりました。
特に昭和天皇の場合は術後も硬膜外カテーテルを留置して除痛と肺合併症の予防に利用し、良好な結果を得たといいます。
硬膜外麻酔は、脊髄くも膜下麻酔と違い、カテーテルを留置することにより持続的に麻酔薬を投与できるため術後の疼痛管理なども可能な安全な麻酔です。

適用部位は
胸から仙骨までと広く、一般的な開腹手術に使われますが、領域としては婦人科手術、泌尿器科手術、会陰部手術、腹部手術、上肢の手術、頚部・甲状腺部位の手術などがあります。
また、全身麻酔と併用される場合は胸部・上腹部などで除痛に利用され、肝機能が低下している老齢患者の場合は全身麻酔薬を抑制することにより手術の危険度を低下させることができます。
手術以外の目的として、無痛分娩・ペインクリニックにおいては帯状疱疹や癌性疼痛の緩和など多くの分野で利用されています。
応用